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一枚板専門店 工場の奥で木が生まれ変わる──一枚板が家具になるまでの物語

工場の奥で木が生まれ変わる──一枚板が家具になるまでの物語

一枚板のテーブルやカウンター。

見た目はシンプルで洗練されていますが、

その一枚がどれほどの手間と工夫で生まれているか、ご存知でしょうか?

今回は、床材加工工場からスタートし、家具・雑貨・薪(ブリケット)まで幅広く木を扱う現場から、一枚板の“リアルな舞台裏”をご紹介します。


■ 1. 最初に木を見抜く「目利き」がすべて

一枚板は、どんな木でも使えるわけではありません。

曲がり、割れ、虫食い、乾燥状態…。

まず必要なのは、木を見抜く職人の眼

この木はテーブル向きか? カウンターになるか?

それとも端材として雑貨にすべきか?

すべてはここから始まります。


■ 2. 乾燥と割れ止め──“時間との勝負”

丸太を挽いた板は、まだ水分をたっぷり含んでいます。

このままでは反ったり割れたりして使いものになりません。

乾燥方法は大きく2つ:

  • 自然乾燥:1年以上かけてゆっくり水分を抜く

  • 人工乾燥:専用の窯で一定温度・湿度で管理

しかも乾燥後も「内部割れ」などが起こることも。

ここで半分以上の板が製品化できないこともあるのです。


■ 3. 形を活かす?削る?──造形のセンスと経験

板が安定しても、次は「形づくり」のステージ。

  • 木の耳(外側の皮の部分)を残すか削るか

  • 天板の厚みをどこまで活かすか

  • 節や割れをどう補修するか

この判断こそ、職人の経験とセンスの見せどころ

たとえば「この節は生かして、透明樹脂で埋めてデザインにする」など、

現場では日々“唯一無二の判断”が繰り返されています。


■ 4. 床材から雑貨・薪まで──無駄にしない加工思想

もともと床材加工を得意とするこの工場では、

切り落とした部分や端材も大切に活かす文化があります。

  • 木の小物・雑貨(コースター、時計、カトラリーなど)

  • アウトレット品として販売する端材板

  • 最後は薪(ブリケット)として、燃料としての命も持たせる

一枚の木から、無駄なく、余すところなく。

“最後まで責任をもって使い切る”という職人の信念が息づいています。


■ 最後に:工場の奥で磨かれる、見えない技術

ショールームや店舗で見る“一枚板”は、

言わば氷山の一角。

その下には、

  • 木を選ぶ目

  • 木と向き合う忍耐

  • 木を活かす工夫

  • 木を最後まで使い切る哲学

が、詰まっています。

次に一枚板を見るとき、

その板が通ってきた長い旅路と、

それを支えた“見えない職人たち”に、

少しだけ想いを馳せてもらえたら嬉しいです。

この記事を書いた人

有村 翼

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和歌山県和歌山市東田中297-1
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定休日 不定休
代表者名 有村 翼
E-mail info@life-kidukuri.com

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