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一枚板専門店 レジンテーブルの寿命を左右する!木材とレジンの「剥離」を防ぐ下準備の極意

美しい融合を維持するための「見えない努力」

レジンテーブル(リバーテーブル)の魅力は、透明なレジンの中に木材が閉じ込められ、あたかも時が止まったかのような美しい融合にあります。

しかし、長年使用していると、稀に**レジンと木材の境界線に隙間ができたり、レジンが木材から剥がれてしまう「剥離(はくり)」**という現象が発生することがあります。この剥離は、見た目の美しさを損なうだけでなく、耐久性にも関わります。

剥離の主な原因は、レジンを流し込む前の「下準備」にあります。この記事では、なぜ剥離が起こるのかという理由と、専門店が実践する木材とレジンの密着性を高めるための極意を、工程ごとに詳しく解説します。


Part 1:剥離の最大の原因は「木材の動き」と「含水率」

なぜ、硬化したレジンが木材から離れてしまうのでしょうか。原因は、レジンの特性と木材の特性のミスマッチにあります。

1-1. 木材は常に伸縮している

木材は、周りの環境の湿度に応じて水分を吸収・放出します。この水分量の変化に伴って、木材は**膨張(湿気を吸う)収縮(湿気を放出)**を繰り返します。

一方、硬化したエポキシ樹脂(レジン)は、一度硬化するとほぼ体積を変えず、木材のように伸縮することはありません。

1-2. 接着面へのストレス

木材が収縮しようとする力と、動かないレジンが引っ張り合う力が長期間にわたって接着面にストレスを与え続けます。このストレスが、レジンの接着強度を上回った瞬間に「剥離」が発生します。

剥離を防ぐ鍵は、以下の二つです。

  1. 木材の動きを極限まで抑えること(=乾燥)

  2. レジンの接着力を最大限に高めること(=前処理)


Part 2:剥離を防ぐ極意①:木材の安定化処理

木材をレジンテーブルの材料として最適な状態にすることが、最も重要かつ時間を要する工程です。

2-1. 🔑 徹底した「人工乾燥」の必須性

木材の動きを抑えるための大前提は、含水率を限りなく低くすることです。

  • 目標含水率: 一枚板専門店では、日本の住宅環境の平均湿度に合わせて、**含水率を8%~12%**の範囲まで人工乾燥させます。自然乾燥だけでは、この目標値を達成することは非常に困難です。

  • 生の木材は厳禁: 完全に乾燥していない木材をレジンに流し込むと、木材が収縮する力が強すぎて、レジンが硬化した後に必ず剥離やひび割れの原因となります。

2-2. 繊維の動きを封じる「下塗り」

乾燥させた木材の側面や底面(レジンを流し込まない面)にも、目止めやシーリング処理を施します。

  • 目的: これにより、木材の表面からの急激な吸湿・放湿を抑え、レジンを流し込む前に木材の動きをさらに安定させます。


Part 3:剥離を防ぐ極意②:レジンの接着力を最大限に高める前処理

レジンを流し込む直前に行う、接着強度を物理的・化学的に高める処理です。

3-1. 表面を粗す「サンディング(研磨)」

木材の接着面(レジンが接する面)は、ツルツルに磨かれている状態よりも、わずかに粗い状態の方がレジンの密着性が向上します。

  • 適度な粗さ: レジンを流し込む直前に、P100〜P180程度のサンドペーパーで木材の断面を研磨し、レジンが入り込むための細かな凹凸を意図的に作ります。

  • 微粉の除去: 研磨後は、接着力を妨げる木材の微粉を完全にエアーなどで吹き飛ばし、表面をクリーンに保ちます。

3-2. 🧪 重要な工程「プライマー(シーラー)処理」

これはプロの現場で特に行われる、剥離対策の決定打となる工程です。

  • プライマーの役割: 接着面全体に粘度の低いレジン、または専用のシーラー(下塗り材)を塗布し、木材の導管(細胞の穴)の奥深くまで浸透させます。

  • 化学的結合: この処理により、レジンが硬化した後、木材の導管内でアンカーのような役割を果たし、レジンと木材がより強固に、化学的に結合します。これにより、収縮力による引っ張りに耐える強度が格段に向上します。

3-3. 🔴 レジンの「硬化収縮率」にも注目する

レジンは硬化する際、わずかですが体積が収縮します。この収縮率が高いレジンを使うと、硬化時に木材を強く内側に引っ張る力が働き、剥離の原因になります。

  • 低収縮レジンの選定: 専門店では、硬化収縮率が極めて低い高品質なエポキシ樹脂を選定して使用します。これにより、硬化時の木材への負担を最小限に抑えています。


結び:目に見えない工程が、レジンテーブルの「品質」

レジンテーブルの価格や品質は、見た目の美しさだけでなく、この**「乾燥」「前処理」「低収縮レジンの選定」**といった、目に見えない徹底した下準備によって決まります。

これらの工程を省略すると、製作時は綺麗でも、数年後の日本の厳しい四季の中で剥離やクラックの原因となってしまいます。

私たち一枚板専門店は、木材の特性を熟知しているからこそ、この剥離対策を最も重要な工程と位置づけています。安心して長くお使いいただけるレジンテーブルをご提供するために、妥協のない製作工程を経ています。

この記事を書いた人

有村 翼

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