家づくりに“一枚板”を取り入れるという選択──空間に“物語”を宿す素材

家づくりにおいて、多くの人は「間取り」「設備」「内装」を重視します。

けれど、“本当に居心地の良い家”をつくるには、

**空間に個性と温もりを宿す“素材選び”**がカギになることをご存じでしょうか？

今回は、住まいの中に“一枚板”を取り入れることで生まれる、

暮らしの豊かさや、空間デザインの深みについてご紹介します。

■ 一枚板は「点」でなく「軸」として空間をつくる

家具の一部ではありますが、

一枚板の存在感は空間の“重心”になります。

• ダイニングの主役に

• リビングのローテーブルとして

• 対面キッチンのカウンターに

• 玄関のベンチや飾り棚に

その空間の「核」になることで、

家全体に落ち着きと調和を与えてくれます。

特に木造住宅や自然素材の家づくりとの相性は抜群。

建築家や工務店の方からも、

「一枚板が入ると設計が締まる」と評価されることもあります。

■ 家族の“居場所”をつくる家具

新築やリノベーションを検討するお客様の中には、

「家族が自然と集まる場をつくりたい」とおっしゃる方が多くいます。

そこで選ばれるのが、一枚板のテーブル。

この一点があるだけで、

• 夫婦の会話が増える

• 子どもがリビングで勉強するようになる

• 友人を気軽に呼びたくなる

など、暮らしの中に自然な“つながり”が生まれるのです。

■ 設計段階から取り入れることで、より活きる

一枚板はサイズや形に個体差がある素材です。

そのため、設計の段階から取り入れることで最大限に活かすことができます。

• テーブルサイズに合わせて照明や天井の高さを調整

• キッチンカウンターの高さを板厚と調整

• 傾斜のある天板を“あえて”見せる設計

など、建築と家具のデザインが連動することで、

空間全体に設計者の意思と個性が宿る家が完成します。

■ 職人と共につくる、世界に一つだけの家

私たちは単に“一枚板を売る”だけではありません。

設計者、施主様、職人が一緒になって、

「この家の、この空間に合う木はどれか？」を一緒に考えます。

• 木の種類

• 板の表情（節・曲がり・杢）

• 用途や取り付け方法

すべてを相談しながら、

世界にひとつの**“住まいの記憶”になる板**を仕立てていきます。

■ 最後に：10年後、20年後に“語られる”家へ

「このテーブル、家を建てたときに選んだ木なんです」

「子どもがここで初めて字を書いたんですよ」

「節のところに、おばあちゃんがよくお菓子を置いてたなぁ」

そんなふうに、一枚板は家族の歴史を静かに刻んでいきます。

家とともに成長し、

時間を超えて語られる“物語のある素材”。

それが、一枚板のもう一つの魅力です。