一枚板は“買うもの”じゃなく、“迎えるもの”

家具を「買う」と言うと、なんだか選択肢の中から「モノ」を選びにいくような響きがあります。

けれど、一枚板のテーブルは、少し違います。

それは、“選ぶ”というより“出会う”。

そして、“買う”というより、“迎え入れる”という感覚に近い。

■ 木には、時間が宿っている

今、工房に並ぶ一枚板たち。

それらは数十年、長いもので百年を超えて山の中で生きてきた木です。

雨を受け、風に耐え、四季をくり返しながら、少しずつ少しずつ年輪を重ねてきた命。

それが切り出され、丁寧に乾燥され、削られ、磨かれて、ようやく“板”として姿を見せてくれます。

一本の木からとれる板は限られていて、同じ模様のものは二つとありません。

つまり、「この一枚」は世界に一つだけの存在です。

■ 住まいと暮らしに馴染む“一枚”との出会い

その一枚板に「ピンとくる」と言われる方がいます。

「なんだかわからないけど、これが気になる」

「この木目に惹かれてしまった」

「家に置いたイメージがすぐ浮かんだ」

理由はなくていいんです。

ただ、その直感が大切で、それが“迎え入れる”という感覚につながっていきます。

インテリアとしてだけではなく、暮らしの一部として溶け込んでいく一枚板。

テーブルとして使っていくうちに、家族の時間を支え、経年変化で味を増し、思い出の記憶が刻まれていく。

家具というより、暮らしの一員になる存在です。

■ 選ぶ過程も“出会いの物語”になる

工房で板を眺めながら悩む時間。

動画や写真を見て「これはどうだろう」と思案するやりとり。

「この節はどうなる？」「このカーブを活かしたい」と職人と一緒に考える工程。

それらすべてが、“ものを買う”だけでは味わえないストーリーです。

そして、その物語があるからこそ、

お客様にとってその一枚は**「自分だけのもの」になる**のです。

■ 最後に：あなたの暮らしに、一枚の木を

木は、空間を変えます。

それ以上に、時間の流れや家族の関係をも変えると感じています。

あたたかみがある。

落ち着く。

気づけば、みんながそのテーブルのまわりに集まっている。

そんなふうに暮らしに根を張っていく一枚板。

「選ばれる」ことを待っているのではなく、“迎え入れてくれる誰か”を待っている木たちがいます。

ぜひ、あなたの暮らしにも「一枚の木」を。